日常生活はどうしたら?

ストーマを造設しても、日常生活でさまざまな工夫を行えば以前と変わらない生活が送れることでしょう。ここでは工夫などを紹介します。

服装

ベルトやウエストゴムがストーマにかからないように調整すれば、手術前と服装を変える必要はありません。ベルトがストーマの位置にかかる場合は、サスペンダーを使用してもよいでしょう。

入浴

ストーマを造設したからといって、入浴や浴槽に浸かることができなくなることはありません。入浴時、装具は外しても外さなくてもどちらでも大丈夫です。(尿路のストーマの方は、装具なしで入浴してもよいかは、医療従事者に相談してください)食前か食後しばらく経った排泄の少ない時間帯に入浴しましょう。

自宅での入浴

装具をつけたまま入浴する場合は事前に排泄物を捨てておき、浴槽内でストーマ袋(パウチ)が浮かばないよう、装具の排出口をテープなどで止めておきましょう。(画像1)
面板の外縁部が水で浸みる心配のある方は、外周シールや肌用の防水テープで面板外縁部を覆ってあげるとよいでしょう。(画像2)

外出先での入浴

公衆浴場で入浴を拒否されることがないよう、厚生労働省から指針*が出ています。ストーマ装具を必ず装着する等 のルールやマナーを守って入浴すれば問題ありません。
自宅外での入浴で人目が気になる場合は、ストーマ装具を隠すようなシールを活用してもよいでしょう。念のため、装具一式を脱衣場に持参しておくと安心です。
*出典:厚生労働省 くわしくは こちら

臭い・ガス対策

日常生活の中でよく聞くお悩みが、臭いやガス(おなら)についてです。食事の工夫や、アクセサリー製品などを使い、抑える努力をしていきましょう。

食事の工夫

空気を飲み込みすぎるとガスが出やすくなるので、食事はゆっくり噛むようにし、噛んでいる間は空気を飲み込まないようにするため会話を控えるようにしましょう。以下に臭いやガスに影響のある食品について記載していますので、参考にしてください。

便のお悩み

便がやわらかくなりやすい食品
冷たい飲み物(炭酸飲料、ビール)、生の果物、生野菜、いか、たこ、ブロッコリー、ごぼう、揚げ物など

便が硬くなりやすい食品
ごはん、白いパン、うどん、もち、とうもろこし、しぶ柿、くず湯、マシュマロなど

ガスのお悩み

ガスを発生させやすい食品
イモ類、豆類、ごぼう、きゅうり、大根、貝類、かにえび類、ラーメン、炭酸飲料、ビール、ブロッコリーなど

ガスの発生を抑える食品
乳酸菌飲料、ヨーグルトなど

便や尿の臭い

臭いを強くする食品
豆類、にら、にんにく、ねぎ類、卵、ビール、かにえび類、チーズなどの乳製品

臭いを抑える食品
オレンジジュース、クランベリージュース、パセリ、レモン、ヨーグルトなど

消化に悪い食品

昆布、わかめ、ピーナッツ、くるみ、きのこ類など

消臭潤滑剤の活用

消臭潤滑剤は、便の臭いを軽減する消臭効果と潤滑効果で便をツルっと排出しやすくする潤滑効果があります。消臭潤滑剤は便とともに排出されますので、都度注ぎ足しが必要です。くわしくは「開放型の排出方法」を参考にしてください。

消臭潤滑剤「泡つるりん」 使用方法

泡つるりん約5ml(小さじ1杯程度、パックの場合は1袋全て)をストーマ袋の中に入れます(①)。ストーマ袋全体に泡つるりんをなじませます(②)。ストーマ袋の中全体に泡が確認できれば完了です(③)。※しばらくすると泡は消えますが、全体に広がった泡つるりんにより消臭・潤滑効果を発揮します。

ガス抜き方法

フィルター付きの装具であれば、フィルターで見えない便さをこしながら、ストーマ袋(パウチ)内部のガスをゆっくりと放出してくれています。ストーマ袋(パウチ)がガスでパンパンになってしまった時は、排出口やまたは、面板とストーマ袋(パウチ)の嵌合部を少し開けて(二品系のみ)、ガスを出すこともできます。

外出時の持ち物

外出する際は、いつでもどこでも不慮の漏れに対応できるように、1回分の装具を携帯することをおすすめします。

おすすめのセット内容
以下①~⑨をポーチなどに入れて持ち歩きましょう。
①装具 ② 洗濯ばさみ ③ビニールまたはチャック付きのバッグ ④ ゴム手袋 ⑤ テープ
⑥はくり剤 ⑦ ウェットティッシュ ⑧ ティッシュ ⑨ 水のいらない洗浄料

便臭と汚れ防止に、拭き取ったティッシュなどはそのままゴム手袋で包んで捨てればほかの場所に便が付着するのを防げます。

水様便の困りごと対策

回腸(小腸)のストーマの方は、便に水分が多く皮膚トラブルなどを発生させないための工夫が必要です。

漏れによるストーマ近接部の皮膚トラブル

排泄物が皮膚に付着しないよう、「用手成形皮膚保護剤」などを活用して皮膚と装具の間にできる隙間を埋めましょう。皮膚に異常がみられる場合は、早めにストーマ外来を受診しましょう。

排泄物の量が多い

食べて数分後にはストーマ袋(パウチ)がパンパンになったり、排泄物の重みでかゆみやかぶれが起こりやすい場合があります。排出口が大きいキャップ式の装具を使用し、こまめな排出処理が必要です。就寝中の負担を減らすため、就寝2~3時間前の飲食は控え、夜間は容量の大きい排液バッグを使用しましょう。

排泄物がつまりやすい

「食事の工夫」を参考にバランスの取れた食事を行いましょう。水分を多めに取り、繊維の多い食べ物は撮りすぎないように注意してください。

ちゃぷちゃぷ音がする

水様便は液体に近いためストーマ袋(パウチ)の中で音がする場合があります。凝固剤をストーマ袋(パウチ)の中に入れれば、水様便が固形状になり、袋の下にたまりやすくなります。それにより、漏れの予防にもなり、排泄処理も楽になります。凝固剤は固形状、シート状、顆粒状などタイプが複数あります。